エアコン一台で快適に暮らせる家？
筑西市の工務店、四つ葉工房の篠﨑です。
今回は断熱性能と快適な住環境について、最近の傾向と注意点についてお話しします。
近年、国の政策により断熱性能基準が上がっています。
それに伴い、新築やリノベーションに際して、高い断熱性能を持つ家を建てると補助金が得られる場合があります。これが共通の概念となりつつあり、快適な暮らしには欠かせません。
断熱性能を高めることで、最も大きな影響は「涼しい夏と暖かい冬」です。多くの会社がこれを強調し、営業トークで話題にしています。
しかし、ただ断熱性能を高めただけでは、快適な環境が得られるとは限りません。
エアコン一台で快適に暮らす？
PMVという快適性評価指数があります。
説明は今回は省略しますが、人が快適と思う条件は大きく分けて２つあります。
1：温熱条件 室温や湿度、気流などの室内環境
2：人体条件 運動量(室内で何をしているか)と着衣量
この2点で快適かどうかが決まります。
つまり、実際には人体の条件や活動量などが影響し、その時々で感じる快適さは異なります。例えば、同じ室内にいても、掃除をしている人とソファでくつろいでいる人では発熱量が異なります。
特に人体の条件は変動が大きく、着衣量や活動量によって保温量が変わります。そのため、完全に快適に暮らせる状態を整えることは難しいのです。
まとめ
「エアコン一台で快適に暮らせる家」というフレーズを過信せず、家づくりにおいて快適な暮らし方を知ることが重要です。エアコンだけでなく、家全体の性能や快適な生活環境を理解しましょう。
建築会社側は建物を造るプロですが、快適な暮らしを実現するには、住む人に「快適な暮らし方」を知っていただく必要があります。どの建築実務者が伝えても良いですが、知識を持った建築会社と一緒に家づくりを行うことが重要です。
